スイス山里COSMOSNOMADO

アルプスの山を眺め空を見上げながら心に映る風景を綴ります

思うこと・考えてみたこと

過去を知ることで未来に活かす知恵

いつだったか日瑞両方の血を引く若者と話した時の彼の言葉が頭に残っている。たぶん、最初のコロナ禍のロックダウンの頃だったかもしれない。シニアの外出自粛のことが糸口で、「老人」についての話題になったような気がする。 「自分は、老人は大事だと思う…

カズオ・イシグロ氏のインタビュー記事を読んで考えたこと

購読している地元の新聞をパラパラと繰っていたら、ある見出しに目を引かれた。アジア系中年男性の写真とともに、大きく「我々は根源的なところで孤独である」と書かれていた。ちょうど、ブログに「孤独について考えてみる」と題して文章に書いたところだっ…

孤独について考えてみる

このコロナ禍で、人との交流が難しくなっている。先日見たスイステレビの番組で、スイスの人の三人に一人が何らかの「孤独」を感じているという。すべてをコロナに帰することはできないと思うが、一年にわたる様々な「社会的距離」は人々の心に大きく影響は…

一枚の「地球の写真」に思うこと

数日前のこと、ある新聞記事の写真が目に止まった。1968年12月、アポロ8号の宇宙飛行士が撮ったものだ。月の向こう側に青い地球が浮かんでいる。当時この写真を雑誌で見た時は衝撃的だった。その雑誌を買い求めて写真を切り抜いて、以来大事に持って…

節分に思う心の鬼退治

今週のお題「鬼」 今年は2月2日が節分だという。子供の頃の豆まきを思い出す。豆だけでなくキャンディーも混ぜて入っている桝から、ひとつまみごとに「鬼は外!福は内!」と元気よく叫びながら撒いたものだ。そして、後でキャンディーを拾って舐めるのが楽…

一箱のマッチに思うこと

冬の夕暮れは早い。電気をつける前に蝋燭に火を灯す。マッチをシュッと擦って、アドベントクランツのキャンドルに火をつける。部屋の隅に置いてあるポインセチアも、ぼんやりとした光の中に赤く浮かび上がる。明日はクリスマスだ。 マッチを擦るたびに思うの…

12月の星空に思うこと

冬の星座といえば、何と言ってもオリオンだ。オリオン座は、満天の星空でもすぐに見つかる。オリオンの左肩から線を伸ばしていくと、アルデバランがある。明るい星なので、いったん見つかると、目を離してもう一度見上げてもすぐに見つけられる。アルデバラ…