スイス山里COSMOSNOMADO

アルプスの山を眺め空を見上げながら心に映る風景を綴ります

本や書くことについて

ブログ、デジタル時代の物書きプラットフォーム

特別お題「わたしがブログを書く理由」 ブログを始めてから、およそ2年半以上になるだろうか。私のペースは、一応一週間に一度を目安に、フレキシブルに書いているので、記事の数もそれほどではない。振り返れば、2020年暮れのコロナ禍の頃に、デジタル…

ナオミ・クライン「ショック・ドクトリン」についての解説テキストを読んで思ったこと

今週のお題「ゾッとした話」 ふとしたことで、NHKの番組「100分で名著」のテキスト、ナオミ・クライン「ショック・ドクトリン」を読んだ。国際ジャーナリストの堤未果氏が解説している。ナオミ・クラインのこの本が出たのは、すでに16年前になる。当時…

やっぱり紙の本には馴染みがある

今週のお題「読みたい本」 このお題で第二弾。前回、私の本購入の条件は、電子書籍になっていること、と書いた。理由は簡単で、海外に住んでいるから。まったく便利な世の中になったものだ。昔は、日本に帰省するたびに、必ず本のことでは一日費やした。まず…

あるようでない本を読む時間

今週のお題「読みたい本」 読みたい本はいろいろある。何冊かまとめて買ってあるのだが、なかなか読む時間がない。いま手元にある本を並べてみよう。 和田純夫「量子力学の多世界的解釈」、若松英輔「霊性の哲学」、南直哉「超越と実存」、渡辺京一「逝きし…

詩集「最後だとわかっていたなら」

従姉妹が亡くなった。今朝、別の従姉妹からメールで連絡をもらう。この3月、久しぶりに3人で会ったところだったのだ。実は、昨年の秋に連絡をくれた従姉妹と会った時、亡くなったその従姉妹が癌を患っていたことを知った。手術も成功して今は元気にしてい…

SFとファンタジー

今週のお題「SFといえば」 SFとかファンタジーとか、けっこう好きだ。 SFは、サイエンスフィクションの略だから、一応は科学的裏付けのあるフィクションと言える。昔は、カタカナ英語ではなくて、日本語で空想科学小説と呼ばれていたように思う。わからない…

時間は逆戻りするのか

今週のお題「忘れたいこと」 最近、「時間は逆戻りするのか」(高水裕一)という刺激的な題名の本を読んだ。ブルーバックスなので、科学的アプローチの本である。今週のお題を見て、まずはこの本のことが頭に浮かんだのだ。「ホーキング最後の弟子」が究極の…

読書遍歴あれこれ

今週のお題「読書の秋」 子供の頃から、本を読むのは好きだった。記憶にある初めて読んだ本は「グリム童話」。それは、年の離れた兄が小学校卒業の時に先生からもらった本だった。六歳だった私は、その本を見つけて読み始めた。わからない漢字は、想像を働か…

壮大なロマンを描いた漫画

今週のお題「一気読みした漫画」 小学生の頃は、毎晩のように「お絵描き」をしていた。少女漫画に描かれた長い巻き毛や、夢みる瞳に魅了されて、女の子の金髪の巻き毛のツヤの出し方や、潤んだ瞳の描き方などを何度も何度も練習したものだ。頭の中にストーリ…

平野啓一郎「本心」を読んで

平野啓一郎氏の最新作「本心」を読み終わった。氏の作品を読むのは、これが6冊目になる。最初に手に取ったのは、「マチネの終わりに」だった。そして、平野氏が23歳の時に芥川賞を取ったことを知って、その受賞作「日蝕」を読んでみた。「一月物語」も同…

雨の日の過ごし方

今週のお題「雨の日の過ごし方」 今年の5月はやけに雨が降る。気温も上がらず肌寒い日が続いている。去年の5月とは大違いだ。去年はお天気が良かったような気がする。コロナの第一波の時だったから、それは助かった。お天気が悪いと気持ちも沈みがちになる…

カズオ・イシグロ氏のインタビュー記事を読んで考えたこと

購読している地元の新聞をパラパラと繰っていたら、ある見出しに目を引かれた。アジア系中年男性の写真とともに、大きく「我々は根源的なところで孤独である」と書かれていた。ちょうど、ブログに「孤独について考えてみる」と題して文章に書いたところだっ…