スイス山里COSMOSNOMADO

紅葉世代の異文化通信

遊覧船で夏を楽しむ

今週のお題「この夏のプラン」

 

スイスの夏も暑くなった。気候変動のせいかもしれないが、蒸し暑くさえなった。昔は、日中は暑くても夜になるとグッと気温が下がったので、遅くまでの外出には上着が欠かせなかったものだ。だから、来た当時は日本の夏!という感覚が懐かしくさえあった。ところが、今は日が照ると猛暑になる。そんな日は、夜になってもあまり気温が下がらないので上着はいらない。とは言っても、日本の今の夏の猛暑とは比べられないけれど。40年近く前は、東京も暑くても32度くらいではなかったか。今は40度近くまで上がることもあるような酷暑になっていると言う。その点、スイスは暑いと言っても日陰に入れば凌ぎやすい。

この夏は、機会を見つけてチューリッヒ湖の遊覧船に乗ろうと思っている。もう2回ほど乗った。行きは電車でチューリッヒまで行って、用事を済ませる。帰りはチューリッヒ起点の船に乗って、最寄りの駅に近い船着場まで戻ってくる。そして、そこから電車に乗って帰宅するというやり方。日常生活にリゾート気分を取り入れるわけだ。船で湖上を渡るとなんとなく非日常感が湧く。夏はあまり他所に行きたくない。学校が夏休みになると、スイス人はよく外国に出かける。海がない国だから、海のリゾート地に行く人も多いのだ。だから、かえって夏休みの時期は地元が静かになってゆっくりする。チューリッヒに行くと観光客は多いが、それでも見所に人が集まるから、いつも歩く通りや路地はそうでもない。

それから、夏野菜のお題を書く機会を逃してしまったので、ほんの少しだけ書いてみよう。夏の野菜と言えば、ワタシ的には茄子とズッキーニとトマト。先日は茄子と挽肉のカレーを作った。それから、茄子の味噌炒めも美味しい。また、ラタトゥユも我が家の夏の定番料理である。まずは玉ねぎとニンニクをよく炒めて、そこに茄子とズッキーニとトマトとパプリカと香草を加えて煮込む。時にはニンジンも加えてみる。スパゲッティトマトソースも、簡単ながら大好きだ。玉ねぎとニンニクを長く炒めると美味しい匂いがしてくる。スパゲッティソースもいろいろあるが、私はこのシンプルなトマトソースが一番好きかもしれない。今ではいつでもスーパーにはトマトがあるけれど、美味しいトマトと言ったら夏である。子供の頃はトマトが今より美味しかった気がする。スイスの胡瓜は大きいけれど、昔お味噌をつけて齧った日本の小ぶりの胡瓜が懐かしい。母の田舎に行った時に食べたトウモロコシとスイカも夏の思い出だ。