スイス山里COSMOSNOMADO

アルプスの山を眺め空を見上げながら心に映る風景を綴ります

2023-01-01から1年間の記事一覧

日本国憲法前文について考えてみる

日本は、祝日の連なるゴールデンウイークの真っ只中である。スイスに住む身には、休日はあまり関係ないが、やはり5月3日は心に引っかかる。今日は、今からちょうど76年前に新しい日本国憲法が施行された日だ。それで、ライブラリーに入っている「日本国憲…

「希望」という名の希望

「希望」という歌があった。「希望という名のあなたを訪ねて、遠い国へとまた汽車に乗る」で始まる歌だ。なぜにまた急にこの歌のことが頭に浮かんだのか。昨今のニュースを見聞きしていて、希望と反対の気持ちを持ってしまったせいかもしれない。環境問題と…

映画「Die Wand 」(壁)

村上春樹氏の新刊が出たという。題名は「街とその不確かな壁」。連想ゲームではないが、その題名に触発されたのか、ふと10年ほど前にチューリッヒの映画館で観たオーストリア/ドイツの映画を思い出した。 原題はDie Wand、日本語では「壁」である。Julian …

外から見ていたこの10年

今週のお題「変わった」 日本はこの10年で変わった。何か今まで日本人が大切にしていたものが蔑ろにされていった10年だったような気がする。社会全体に閉塞感が広がっているようだ。 それはどうしてだろう。やはり一番に考えられるのは政治の劣化ではな…

続・この春は映画三昧

前回に引き続いて映画感想文を書いてみたい。 あれから、5本ほど観た。ジャンルは様々。だが、2作品は一括りにできるかもしれない。それは、「銀河鉄道999」と「スターウォーズ」(第一回作品)で、いずれも未来の宇宙が舞台になっている。それから、日…

この春は映画三昧

この数週間は映画三昧だった。と言っても、映画館で見たのは一本だけで、あとは飛行機の中、オンラインでのレンタル、ネットフリックスである。 まず、映画館で観たのが、ミシェル・ヨー主演の「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」だ。こ…

久しぶりの桜に思うこと

今週のお題「お花見」 日本で桜を見るのは久しぶりだった。今まで帰省はたいてい秋だったから。ところが、用事ができて急にまた日本へ行くことになった。時期的に桜は期待していなかったが、今年の東京は例年より開花が早く、思いがけず満開の桜を見て戻って…

品位に欠ける政治と社会、でも未来に賭ける

今週のお題「かける」 テーマが変わってしまったけれど下書きにしまっていたのでアップします。 日本語は、同音異語がたくさんあるから面白い。今週のお題「かける」という語もそうだ。掛ける、架ける、欠ける、賭ける、駆ける、描ける、書ける、などなど。…

Steins;Gate シュタインズ・ゲート

ネットフリックスから、いくつかの番組配信終了のお知らせが来た。そのひとつに、SFアニメシリーズ「シュタインズ・ゲート」があった。このアニメは、クラブハウスの哲学系の部屋で、主催者の方が紹介していたのを聞いて面白そうだと思い、1年くらい前に試…

最近の新聞記事から

最近読んだ新聞記事から、いつつほどピックアップして、ちょっとコメントも書いてみました。 1)ウクライナでの戦争:ほとんど毎日のように報道されているが、本当に心が痛む。何とか収束できないものなのか。権力を纏った一握りの時代錯誤の愚かな者どもの…

遠い日のドイツ語の試験

今週のお題「試験の思い出」 学校に試験は付き物である。小中学校のテスト、高校大学の入学試験など、思えばいろいろな試験をくぐり抜けてきたものだ。けれども、一番印象に残っているのは、こちらに来てから受けたドイツ語のディプロマの試験。 スイスには…

春の香り

今週のお題「あったかくなったら」 今年に入ってから暖冬だと油断していたら、急に寒くなって零下になった。もしかしたら、これから本格的な寒さがやって来るのかもしれない。 遠い昔、こちらに来て初めて迎えた冬の寒さは厳しかった。零下10度くらいにな…

「古い・新しい」について考えてみる

新しい年が始まって半月あまり経つと、すっかり2023年という呼び方にも慣れてきて、2022年という言葉は、何となく古めいた感じを帯びてくる。時間が前に進むとすれば、過ぎ去った時間はどんどん後ろに消えていってしまうわけだ。イタリアの物理学者…

恭賀新年2023

明けましておめでとうございます。 初詣、初日の出、初売り、初釜、などなど、お正月を迎えて「初」のつく事柄はたくさんある。三箇日も過ぎて、日本でもそろそろいろいろと動き出していることだろう。こちらは、やはりクリスマスが最大行事で、その後31日…